東日本

【加賀井温泉 一陽館】名物主人が出迎える、信州でも指折りの極上温泉 【4湯】

全国の温泉マニアにその名を轟かし、温泉好きを自称するならば必ず訪れたい温泉であり、行けば分かる個性あふれるご主人のお話しに耳を傾けるのも一興である。

長野市に位置するこちらの温泉。
周辺には戦国武将の武田信玄、上杉謙信が激しくぶつかったという川中島古戦場、真田一族ゆかりの松代城跡(旧海津城)、真田宝物館、真田邸、松代藩文武学校など歴史好きならずとも訪れたい観光スポットが点在している。
周辺は松代温泉と呼ばれる温泉地だが、こちらの温泉は昔の名称加賀井温泉と呼ばれている。

一陽館へのアクセス

上信越自動車道長野ICから車で10分の距離に位置し、非常にアクセスの良い温泉と言えよう。
遠くに信州の山々を望みながら田園風景を走ると、年季の入った趣のある建物が見えてくる。
受付らしきところで男性に料金を支払うと、「はじめて?どこから?」と声を掛けられる。この時「はい」と答えると、男性いわんやご主人から温泉施設の利用方法や建物の歴史、泉質について説明が始まる。
クライマックスは、源泉槽へ案内してくれ、ゴボゴボと勢いよく泡を立てて湧き出ている源泉に顔を近づけて、匂いを嗅ぐように促される。
それに応じて匂いを嗅ぐとツーンという刺激がある。炭酸ガスなのだそうだ。
湧出量は毎分400リットルだそう。
ここまでがご主人のお出迎えテンプレなのだ。

一陽館の設備

大正時代に建てられたという湯屋は非常に趣深い。
内湯は男女別。
浴槽と脱衣場が一体となった共同浴場スタイル。
床や浴槽の元の姿が分からないほど温泉成分が厚く固着している。

カランやシャワーもなく、桶が置かれているのみである。
ちなみにこの桶も元はケロリン桶であったのだろうが、今となっては温泉成分により茶色く染まっており、その面影を確認することは出来ない。
浴槽はゆうに10人以上が入れるほどの大きさである。

湯が新鮮なためか、それほど茶色に染まっておらずやや濁りのある半透明の湯である。
奥側から勢いよく源泉が投入されており、常に新鮮な湯を堪能できる。


露天風呂は混浴となっており、男性は湯屋から10m程度裸で歩いて移動することになる。
女性は湯浴着やタオル巻きでの入浴はOKだ。
だが、通路に目隠しなどはなく慣れない女性は気にされるかもしれない。
露天風呂は2つの浴槽が並んでおりぬるめの湯とさらにぬるい槽となっている。
どちらも茶色なのだが色の薄い方が源泉投入量が多く温度が高め、より茶色が濃い方がよりぬるめの方である。

注)建物の写真を撮ろうとしたらご主人が飛んできた。
内湯から露天へは裸での移動となるため気を使われているようだ。
写真を撮りたいときはご主人に声をかけ、付き添ってもらうと良いだろう。

公式facebookより


一陽館の泉質

長野県では珍しい茶色の温泉である。
泉質は含鉄-ナトリウム・カルシウムー塩化物温泉だ。
含まれている鉄分が酸化し茶色になる。

内湯、露天風呂共に、投入される湯量は非常に多く、濃い。
タオルをつけようものなら茶色に染まってしまうほど。

シャワーやカランも無い。
おしゃれな建屋も無い。
露天風呂から見る景色は風光明媚とは言えない。
そう、ここではただただこの湯に浸かり湯を味わえば良いのである。
新鮮な温泉と程度な湯温が非常に気持ちよく、長湯間違いなしの絶品湯と言える。

ただし、湯が濃厚なためあまりの長湯は湯あたりの恐れがある。
気を付けられたし。

私の評価
住所 〒381-1221 長野県長野市松代町東条55
公式facebook https://ja-jp.facebook.com/ICHIYOKAN/
泉質 含鉄-ナトリウム・カルシウムー塩化物泉
営業時間 8時~20時
定休日 火曜日
料金 大人400円 子供150円
入浴施設 内湯男女各1 露天風呂(混浴)
浴室備品 なし
最終訪問 2018年5月

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA