西日本

【曽爾高原温泉 お亀の湯】県内有数の美人の湯 強いヌメリが特徴だ 【15湯】

曽爾という漢字を見てすぐさま読める人は少数ではないだろうか。
読みは『そに』
奈良県の東端に位置し、三重県と接していて、秋にはススキの名所として知られる曽爾高原を擁している。広大な高原にススキがなびく様は一見の価値がある。
小生も小学生の頃、林間学校でこの地を訪れたことがあり思い出深い。

村内には兜岳、鎧岳、屏風岩などの奇岩、壮大な断崖絶壁があり村域の大部分が室生赤目国定公園に指定されている。

お亀の湯の由来は曽爾高原には『亀山』と呼ばれる山と美人の湯伝説があるひょうたん型の『お亀池』があることから来ているという。

お亀の湯へのアクセス

この地へのアクセスはハッキリ言って悪い。
遠方からはほぼ車かバイクになるだろう。
最寄りの駅は奈良県側なら27km離れた近鉄榛原駅、三重県側は21km離れた名張駅となっており、文字通り辺境と言って良い。

しかしながら、国道369号線⇒県道81号線をたどるルートであれば、山間部を走り抜けることになるが整備が進んでおり軽快に走れることであろう。
国道369号線は奈良県奈良市と三重県松阪市を結ぶ国道であるが、『伊勢本街道』とも呼ばれ古くはお伊勢参りに使われた道である。当時はいくつもの峠を越える難所の多い厳しい道のりであったと思われる。

お亀の湯の施設

お亀の湯は曽爾高原ファームガーデンと隣接している。
曽爾高原ファームガーデンにはレストラン・お土産コーナー・農産物直売所が一体となった『すすきの館』、地ビール工場『麦の館』、米粉パン工房『お米の館』などがあり、お亀の湯と合わせてドライブがてらに訪れると良い。(2022年3月末まで改装工事中のため臨時休業)

お亀の湯はその奥、少し小高くなっているところにある。
2004年オープンということだが、建物はキレイでくたびれたところが無い。
正面にある茅葺の門が特徴的だ。訪れる方の多くが、この門をバックに写真を撮っている。

門をくぐって中に入ると、木がふんだんに使われた館内はぬくもりが感じられる。
お土産スペースやお食事処、休憩室も設けられており、さまざまなニーズを満たせるであろう。

大浴場の方はというと、石の浴槽と木の浴槽があり、日によって男女が入れ替えられる。内風呂に源泉かけ流しの浴槽、加温循環の浴槽、サウナ、水風呂があり、露天風呂、打たせ湯が備わる。露天風呂は膝ほどの深さとやや浅めで広々としている。露天風呂から見る山々の眺望はすばらしい。

アメニティはフェニックスの3点セットが備わり、脱衣場には100円投入式の鍵付きロッカードライヤーも備え付けられる。

お亀の湯の泉質

お亀の湯の泉質はナトリウムー炭酸水素塩温泉である。
いわゆる美人の湯系で、ヌメリ感の強い浴感が特徴である。源泉かけ流し浴槽はオーバーフローも多く、湯温40℃ほどとなっており長く浸かってその特徴を存分に感じられる。浴後も肌がツルツルに感じられる。
県内でこれ以上のヌメリ感が得られるところは知らない。地理的に近い榊原温泉にはやや劣るが、満足できないということは無いであろう。気持ちの良い泉質だ。

内湯の循環浴槽や露天風呂はかけ流しではないが、これは源泉の湧出量を考えた割り切りと思われる。下手に加水などすることなく、湧出量を考えて源泉かけ流しとそうでない浴槽を分けているのは賢明だと思える。湧出量と浴槽の大きさのバランスがおかしな温泉もあり、そういうところは源泉の良さが失われているケースが多い。


私の評価
住所 〒633-1202 奈良県宇陀郡曽爾村太良路830
公式HP http://www.soni-kogen.com/hotspring/
泉質 ナトリウム-炭酸水素塩温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
営業時間

通常営業時間 4/1~11/30 11時→21時【最終受付20時】

冬時間営業時間 12/1~3/31 朝11時→20時30分【最終受付19時30分】

定休日 毎週水曜日(祝日は営業、翌日休業)、年末年始
料金 大人750円 子供450円
入浴施設 男女各1内湯、サウナ、水風呂、露天風呂、打たせ湯
浴室備品 ボディソープ、シャンプー、トリートメント、ドライヤー、ロッカー
最終訪問日 2022年2月

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