西日本

【上湯温泉 川原の湯】奇跡の復活!大自然に囲まれた関西屈指の秘湯 【6湯】

奈良県で温泉地と言えば真っ先に名前が挙がる十津川温泉郷であるが、北から湯泉地温泉、十津川温泉、上湯温泉と3か所の温泉地からなる総称である。
今回はその中でも最も秘湯感のある上湯温泉 川原の湯をご紹介しよう。

上湯温泉 川原の湯へのアクセス

ここを訪れるには大部分の方が国道168号線を利用されることと思われるが、かつては離合が困難な箇所が多く残る国道であったが、現在は整備が進み大部分が快走路と言ってよい状況である。(現在も所々でトンネル掘削など改良工事が行われている)
アクセスについては下の記事でも詳しく解説している。

上湯温泉へは、庵の湯から更に15分ほど車を走らせる必要がある。
国道168号線ワラビ尾交差点を右折し国道425号線に入り、更に直ぐに来る新西川トンネル手前の分岐を左側(県道龍神十津川線)に入ると急に道幅が狭くなる。

センターラインの無い1.5車線となり、ところどころにある道幅が広がったところでないと離合はかなり苦労することになる。
先々を見ながらゆっくり運転されると良いだろう。
しばらく走ると上湯温泉ののぼりが沢山見えてくると到着だ。

左の写真を左下に曲がることになるが、一発で曲がり切れないと思うので切り替えし必須と思われる。(ちなみに、右側の道を上がると有名な神湯荘がある。)また、曲がった先から川原に下りるまでがかなりの急坂となるため、車高の低い車は避けた方が良いだろう。

上湯温泉 川原の湯の設備

上湯温泉 川原の湯は今こうして味わうことが出来ることに感謝しなければいけない温泉だ。
というのも、かつてはこの上にある神湯荘の宿泊者専用の露天風呂として使われていたものだが、2011年の紀伊半島大水害の被害を受けコンクリート造りの湯舟ごと濁流で破壊され、長らく岩や砂に埋もれて打ち捨てられていた。
それが現オーナーの手により2017年7月に今の形で復活を遂げたのだ。

ちなみに、少し下流側に同じく『公衆浴場つるつる乃湯』という温泉があったが、そちらも同じく被害を受け今でも復活には至っていない。


受付を済ませて奥に進むと温泉が見えてくる。男湯は右側で露天、女湯は左側で建物となっているが窓ガラスなどは無く半露天の形となる。

男性の脱衣場は必要最低限のものだ。以前に来た時より立派になっていた。

コンクリート打ちっぱなしの浴槽で、何人入れる大きさと形容するのが難しいほど広々としている。

また、こちらの温泉はロケーションも素晴らしい。山々や横を流れる上湯川を眺めながら湯を堪能できるのは温泉好きにはたまらない喜びだ。
横を流れる上湯川に下りられるようになっているので、夏場ならば川遊びも出来るだろう。

上湯温泉 川原の湯の泉質

ここに注がれるのが、含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩温泉(重曹泉)で源泉温度は80℃と高温だ。
投入口では多少温度が下がっているだろうが、引湯距離が5mと短く投入口付近でも非常に熱く、浸かることが出来ないほどであった。
しかし、広々とした浴槽のため投入口から離れると温度も下がりいい湯加減となる。
自分の好みの温度の位置に入れば良いだろう。

もちろん注がれる湯は、加水なし、加温なし、循環ろ過なし、消毒なし、添加物なしの「ほんまもん」の温泉である。

湯は透明なのだが、うっすらと青みがかって見える。ほどよく硫化水素臭が漂い、浴感は重曹泉らしく滑らかでツルツルとしている。女性にも好まれる泉質だ。
また、浴槽内には多量の湯の花が舞っており成分の濃さを物語っている。

カランやシャワーは無い。『だが、それでいい』と思わせる魅力がたっぷり詰まっている温泉だ。

こちらは純温泉協会の最も高ランクである純温泉Aとして認定されていることを付け加えておく。

私の評価
住所 〒637-1558 奈良県吉野郡十津川村出谷220
泉質 含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉
営業時間 9時~17時
定休日 木曜日
料金 大人500円 小人300円
入浴施設 露天風呂男女各1
浴室備品 カラン・シャワー無し、シャンプーなどあり
最終訪問日 2022年1月

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